名称 | GRENE-ei農業分野 タイ国0.05°×0.05°グリッド日降水量データ(試作版) |
版 | 1.0 |
DOI | doi:10.20783/DIAS.233 |
メタデータID | GRENE_ei_CAAM_Thai_Grid_DailyRain_prototype20230727071653-DIAS20221121113753-ja |
これは地点ごとのタイ国における日降水量観測値データを緯度経度0.05°間隔に空間内挿して作られた、格子型の降水量データセットの試作版である。地点データのほとんどは、タイ気象局(Thai Meteorological Department, TMD)より、松本 淳教授(首都大学東京/JAMSTEC)が入手したものである。地形の効果や雨量計の系統的誤差を考慮した補正は行なっていない。このデータプロダクトでは、データは標高500 m以下の陸域の升目についてだけ与えられ、しかも観測点から遠い升目はデータ欠損とした(観測点からの距離のしきい値は解析者の主観で定めた)。このデータセット作成は、文部科学省GRENE事業環境情報分野「アジアモンスーン地域における気候変動とその農業への影響評価」の一環として行なわれた。
キーワードタイプ | キーワード | シソーラス名 |
---|---|---|
theme | Atmosphere > Precipitation > Precipitation Amount | GCMD_science |
theme | HYDROLOGY > Precipitation, ATMOSPHERIC PROCESSES > Precipitation | AGU |
theme | Water, Climate | GEOSS |
place | Asia > South Eastern Asia > Thailand | Country |
GRENE事業環境情報分野・農業課題 : https://grene.agrid.org/
ファイルダウンロード : https://data.diasjp.net/dl/storages/filelist/dataset:233
各日における地点およびグリッド降水量分布図 : http://macroscope.world.coocan.jp/en/browse/grene/
[データ処理環境] Linux OSが動作するIntel CPUのパソコン上で、作成者がFortran 77とAwk言語を使って自作したプログラム、Delaware大学から提供されているFortran 77プログラム「Spheremap」(version 99.8a)、Wessel and SmithによるGMT (Generic Mapping Tools, 4.3.1版) を使った。 [データフォーマット] GMTのxyz2grdで作ったgrdファイルを年ごとにzipアーカイブした形で収録した。
これは地点ごとのタイ国における日降水量観測値データを空間内挿して作られた、格子型の降水量データセットの試作版である。
空間内挿のアルゴリズムとしては、Willmottほか(1985)の「Spheremap」を使った。これはもともとShepard (1968)による2次元の空間内挿の方法で、一種の重みつき平均による方法だが、Spheremapは球面座標上で計算するように変更されている。このアルゴリズムはGPCC (全球降水量気候値センター、ドイツ気象庁内)の降水量格子データ作成でも使われている。
地形の効果や雨量計の系統的誤差を考慮した補正は行なっていない。このデータプロダクトでは、データは標高500 m以下の陸域の升目についてだけ与えられ、しかも観測点から遠い升目はデータ欠損とした(観測点からの距離のしきい値は解析者の主観で定めた)。
注:このデータは試作版であり、完成版において、修正される可能性がある。
* 材料となるデータをチェックし、加工に取りこむ前に部分的に修正した。
– 微量降水(trace precipitation)はゼロとみなした。
* 格子への内挿に使用する観測点の選択は次のようにした。
– 値を求める格子の領域の外側に緯度または経度が2度以上離れている観測点は除外する。
* 空間内挿をしたあとで、次のようなマスク処理をした。
– 観測地点は低地に多いことから、山岳など高地における降水量への影響を避けるため、標高500 m以下の陸にあたる升目だけを有効とした。
陸と海の区別はGPCC (全球降水量気候値センター)のプロダクトの「Monitoring Product(2004年時点)」に合わせた。つまり、GPCCが海とみなしている升目にはデータ欠損を示すフラグ値を入れた。
– どの観測点からもある一定の距離以上離れている升目はデータ欠損とみなした。距離のしきい値は、経線上で緯度1.6度の差に相当する距離と定めた。
このデータセットはダウンロード可能になる前に、データ提供者(問合せ先)に利用許可申請する必要がある。
このデータセットを商業的目的に使用してはならない。本データセットを用いて得られた成果には、本データセットを利用したことを明記すること。 本データセットの作成者は、本データセットを使用したことによって発生したいかなる損害、損失に対する責任も負わない。
Shepard, D., 1968. A two-dimensional interpolation function for irregularly-spaced data. Proceedings, 1968 ACM National Conference, 517 – 524. (空間内挿アルゴリズムの参考文献)
Willmott, C.J., Rowe, C.M. and Philpot, W.D. 1985. Small-scale climate maps: a sensitivity analysis of some common assumptions associated with grid-point interpolation and contouring. The American Cartographer, 12, 5 – 16. (空間内挿アルゴリズムの参考文献)